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マーケティング 2024/06/06

CMMSとEAMの違いとは?特徴や目的・メリットを解説

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設備保全管理システム(CMMS)とは

コンピューター化された保守管理システム(CMMS)は、保守情報の一元化と保守運用プロセスの促進が特徴のソフトウェアであり、車両、機械、通信、プラント・インフラストラクチャー、その他の資産を含む物理的な機器の利用と可用性を向上させる役割を果たします。別名CMMIS(コンピュータ化された保守管理情報システム)とも呼ばれ、製造業、石油・ガス生産、発電、建設、運輸など、物理的インフラストラクチャーが重要な産業で活用されています。

CMMSの中心にあるデータベースには、保守組織が担当する資産、設備、資材、その他のリソースに関する情報を整理するデータ・モデルが含まれています。

設備保全管理システム(CMMS)のメリット

■資産の可視性
CMMSデータベースの一元化された情報を活用し、保守管理者やチームは次の情報を即座に呼び出せます:
・資産の購入時期
・保守実施時期
・故障頻度
・使用部品
・効率性評価

■ワークフローの可視性
ダッシュボードと視覚化を調整し、技術者やその他の役割に合わせることで、リアルタイムで状況と進捗を評価できます。
・保守チームは資産の位置
・必要なもの
・作業すべき人物と時期
を迅速に特定できるようになります。

■自動化
部品注文やMRO在庫補充、シフトスケジューリング、監査等の管理業務に関連する手動タスクを自動化することで、時間節約、エラー低減、生産性向上が実現され、保守に焦点を当てられるようになります。

■プロセスの最適化
すべての関係者が作業指示書を見れて追跡可能です。モバイル・デバイスで情報を共有し、現場作業と業務センターを調整できます。
・資材・リソースの配分・使用率の最適化
・優先順位の設定
が実現可能です。

■現場作業員の管理
現場作業員の管理は複雑でコストがかかるものですが、CMMSとEAM機能で社内・社外の関係を統合し、効率的に運用することが可能です。最新のEAMソリューションは以下の技術を提供し、オペレーションの進化を支援します。
・先進の接続性
・モビリティ
・拡張現実
・ブロックチェーン

■予防保全
CMMSデータ活用により、保守対応を事後型から事前型へ移行し、優れた資産保守戦略を立案できます。日常の活動やセンサー、メーター、IoT機器から得られるデータは、プロセスや資産に関する洞察を提供。予防策の通知や、資産故障やパフォーマンス低下前のアラートをトリガーします。

■一貫性と知識の伝達
資料、修理マニュアル、保守手順の記録はCMMSで保管・資産関連付けが可能です。これにより、一貫性のある手順作成と優れた作業実施が可能になります。
・知識収集・維持
・担当者離職による知識喪失防止
・新技術者への引継ぎが容易

■コンプライアンス管理
コンプライアンス監査は、保守業務や資産集約型ビジネスに混乱を招くことがあります。だが、CMMSデータを利用し、監査要求に適切な対応とレポートを生成することで、監査プロセスが著しく容易になります。

■安全衛生と環境
コンプライアンス管理に従い、CMMSとEAMは安全衛生・環境に関する重要なレポート作成を実施します。目的はリスク軽減と安全な業務環境維持です。これらのシステムは、
・繰り返し発生するインシデントや障害の分析
・インシデントと是正措置の追跡可能性
・プロセス変更管理機能
を提供します。

設備資産管理(EAM)とは

エンタープライズ・アセット・マネジメント(EAM)は、運用資産や機器の保守、制御に役立つソフトウェアやシステムを組み合わせたものです。資産のライフサイクル全体で品質と使用率を最適化し、生産性やアップタイムを向上させ、運用コストを削減することが目的です。EAMには以下の要素が含まれています。
・作業管理
・資産の保守
・計画とスケジューリング
・サプライチェーン・マネジメント
・環境・安全衛生(EHS)対策

インターネット・オブ・シングス(IoT)時代において、バルブから車両までさまざまなものがセンサーやシステムで接続されるため、実務担当者はEAMに高度な分析や人工知能(AI)技術を組み込んでいます。IoT化された資産から収集されるデータは、AIを活用して分析されます。その結果、保守チームはより適切な意思決定を行い、効率性を向上させ、予防保守を実施し、物理的資産への投資を最大化するために活用できます。

設備資産管理(EAM)が重要である理由

■資産情報の一元化
保守管理者は、EAMの一部であるCMMSを用いて資産の位置、必要なこと、利用者と使用時期を把握できます。これにより、
・資産管理ワークフローの自動化
・どこからでもアクセスと監査可能
が実現されます。

■問題が発生する前に解決
アセットマネジメントソフトウェアは、継続的な運用の安定性を保つために機器の保守をサポートします。これは、品質保証コンプライアンスを徹底し、生産への問題発生を予防する役割があります。

■資産をよりスマートにモニター
AI活用のリモート・モニターは、現在および予想される資産状態への実用的な洞察を提供。データ収集がサイロ化された部門や情報全体に拡大し、アラート精度向上と回数削減が可能で意思決定が強化されます。

■資産使用効率の最大化
IoTデバイス、分析・診断ツールから得られる履歴・リアルタイムデータは、物理資産の
・可用性
・信頼性
・耐用年数拡張
に役立ちます。

■老朽化が進む資産やインフラストラクチャーの管理
保守戦略に豊富な情報を活用し、リスク管理をビジネスプロセスに組み込むことで、設備の寿命を延ばし、投資収益率向上が期待できます。

■保守管理の向上
IoT、AI、分析を活用することで、設備保守手法が向上。資産追跡と追跡可能性は、複雑化する環境や安全衛生要件に適応します。

■運用アプリケーションの統合
EAMは、様々な資産タイプを一括管理できるシステムの構築に役立ちます。エンタープライズ全体の資産機能を統一し、標準化するプロセスが特徴です。

設備資産管理(EAM)のメリット

■統合データストア
オペレーションの一元化されたビューでは、全ての資産データがソースや場所に関係なく集約されます。この単一ブループリントで、資産パフォーマンス監視、検査や保守作業計画、生産中断の最小化が可能となります。

■リアルタイムの意思決定
紙ベースのレポートや古い情報はリアルタイムデータに置き換え、予測分析で事前対応型保守や修理を支援します。自動スケジュールが必要な作業を効率化し、資産に優先順位を付けて生産性を最大化。緊急事態や予期しないシナリオへの回復力も強化されます。

■エンドツーエンドのライフサイクル管理
資産ライフサイクル全体が管理され、保守プロセスとデータを統合。資産の状態や動作をゆりかごから墓名場まで予測・視覚化できます。
・パフォーマンスベンチマークが明確
・低下したパフォーマンスに強調表示
・緊急注意が必要な設備を特定

■環境、健康、安全対策の改善
事前に起こりうる結果を特定し、資産の故障を防ぎ作業者の怪我や事故の対策が講じられます。流出や火災などの有害な結果を回避し、環境を保護。設備の最適な稼働により、トラックロールや重機の保守サイクルで使われるリソースを抑え、二酸化炭素排出量を削減。規制遵守を証明し、責任排除が可能となります。

CMMSとEAMの違い

■システムの目的とアプローチ
CMMSとEAMは、目的とアプローチが異なります。CMMSは設備管理システムで、主な目的は以下の通りです。
・設備保全
・維持管理
・機器や施設の安定稼働と長寿命化

一方、EAMは設備資産管理システム。資産としての設備や機器を取り扱い、以下のライフサイクル全体をサポートします。
・取得
・設置
・運用
・廃棄
・交換

■搭載機能の多さ
CMMSとEAMのシステム機能の規模には違いが存在します。一般的なCMMSは、設備台帳管理、保全履歴管理、故障履歴管理など、設備保全に必須な機能が含まれています。EAMは、これらに加え、在庫管理や購買管理、予算管理、コスト管理なども搭載しており、ライフサイクル全体の管理を実現する設計です。機能の数で見るとEAMがCMMSを凌ぐことが多いですが、最終的には自社の目的に適したものを選ぶべきです。

■接続性や連携性CMMSとEAMの違いは、接続性や連携性にも現れます。通常、EAMはCMMSより高いレベルのシステム連携を提供します。これは、設備資産のライフサイクル全体を管理する目的から、さまざまなサイトやシステムとの連携が必要となるためです。 MONOTYを詳しく見る
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